チャグチャグ馬コ
“チャグチャグ”と鳴り響く鈴の音とともに、南部盛岡の街なかを馬コが練り歩きます。「チャグチャグ馬コ」とは、華やかな装束を着飾った農用馬が、滝沢市の鬼越蒼前神社から盛岡市の盛岡八幡宮までの約14kmの道のりを行進する岩手県の伝統行事です。
歴史
馬産地として有名であった岩手県では、古くから馬と寄り添った暮らしをしていました。旧暦の端午の節句、田植えの準備でへとへとに疲れた馬コを癒やし、無病息災を祈るために鬼越蒼前神社へ参詣したことがチャグチャグ馬コのルーツです。農民が愛馬を大切に思う気持ちから生まれたお祭りです。
色鮮やかな装束を身に纏い、鈴の音を響かせ行進するチャグチャグ馬コ。鈴の数は1頭あたり700個と言われています。江戸中期、お詣りが盛んになるなかで愛馬を着飾る文化が流行しました。装束の作り方は家々で異なり、代々受け継がれたものです。現在は、作り方の講習会を農作業の落ち着く冬場に行っています。
装束
同好会
南部盛岡チャグチャグ馬コ同好会は、行進行事に参加する人々で構成されています。馬を愛するこの地ならではのお祭りを未来に残すために、農用馬を飼い続け、引き馬や装束製作の技術を受け継ぐ活動を続けています。チャグチャグ馬コを支える方々の活動や思いをご紹介します。