チャグチャグ馬コ同好会とは、行進行事に携わっている方々や、馬を飼育している方々で構成されています。昔は田畑を耕すときに農耕馬が活躍しましたが、今やトラクターで代かきをするのがほとんどです。テクノロジーの参入により人間の生活はより豊かになったように思えますが、便利になればなるほど、地域の根付いていた文化や伝統の輪郭が薄れていくのも事実です。
同好会では、チャグチャグ馬コの伝統を守るために、農用馬の飼養や、引き馬・装束製作技術の伝承をしたり、馬を身近に感じてもらえるようにイベントを企画・運営しています。

馬コの継承問題

農耕馬の飼育には、エサ代や治療・削蹄などの健康管理、馬を牧野やイベント会場等へ運ぶ運搬費、飼育場所や設備の費用、繁殖のための費用などがかかります。農耕馬というと小さいイメージを持たれることも多いですが、サラブレッドの倍の大きさがあるため、馬を引く引き手にも高い技術が求められます。年々、チャグチャグ馬コに参加する馬が減ってきているのは、このためです。

馬のいる生活を、身近に感じてもらうために

幅広い世代に馬事文化を体験してもらえるようにと、6月開催のチャグチャグ馬コの他に、同好会により様々なイベントが催されています。

馬コのイベント

毎年元旦にはチャグチャグ馬コ初詣が行われ、チャグチャグ馬コの出発地、滝沢市の鬼越蒼前神社に向かい参詣をします。その他には馬主を集めて馬を調教する講習を開き技術を伝承したり、2023年12月には馬にスノーチューブをつけて子どもを乗せて引っ張るアトラクションを開催。

2023年の5月下旬にはパレードに参加する農耕馬と地域住民が気軽に触れ合えるイベントも開催。田植え前に水を張った田んぼをならす「代かき」や「馬そり」を体験して頂きました。

装束づくり体験

馬コが着ている装束は麻で編まれたすべて手作りのもの。同好会の方々によりひとつひとつ丹精を込めて作られていますが、一般の方々でも装束づくりを体験できるようにと、参加費無料で体験できるような会も開催されています。(材料費実費)

地域の行事としても、馬コと触れ合えるようにふれあい祭りが予定されるなど、今後もチャグチャグ馬コを広めていく取り組みは続いていきます。

南部盛岡チャグチャグ馬コ同好会会長 菊池さんからのメッセージ

チャグチャグ馬コは農用馬をいたわり無病息災を願うお祭りです。この地域ならではの馬事文化を無くしたくないという思いで取り組んでいます。農用馬に触れていただける機会を増やすため、イベントへの参加や企画を行いながら、農用馬がより活躍できるように活動を続けています。チャグチャグ馬コを未来に残していくため、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いします。